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SNSでのストーカー規制法でネットストーカーは撃退できるのか?

ストーカーによる被害は年々増加しているそうです。警察におけるストーカー事案の認知件数については、平成25年に2万件を超えており、それらの被害に対する検挙件数、警告、禁止命令などもストーカー規制法ができてから最多となっている状況です。
そんな中、今問題視されているのが、いわゆる「ネットストーカー」に関する事案です。


SNSでのストーカー規制法でネットストーカーは撃退できるのか?

では、もしもあなたがネットストーカーから被害を受けたら、どうやって自分の身を守れば良いのでしょうか。

ネットストーカーに対する対策のこれまで

これまで、インターネットを利用したストーカー被害の多くは、連続して特定の相手に電子メールを送りつけるというものでした。例えば、「付き合ってほしい」などのメールを執拗に送り続ける行為をある意味ネットストーカーと呼んでいたかもしれません。

当初はこれらの被害についてはストーカー規制法の対象外でしたが、被害の拡大を受けて平成25年6月にこの行為についてもストーカー規制法上の規制対象に含めるとの法改正がされました。

インターネット経由でのコミュニティは、地域や年齢層に関係なく不特定多数の人と触れ合えるからこそ、便利な反面、女性については常にネットストーカーとの遭遇のリスクを負っていると言っても過言ではないでしょう。

ストーカー規制法はSNSなどのネット被害には対応できていないという現状

現状、ストーカー規制法で規制されている行為は以下の通りです。

【ストーカー規制法第2条第1項各号】

  1. 住居、勤務先、学校その他通常所在場所でのつきまとい、・待ち伏せ・進路立ちふさがり・見張り・押しかけ
  2. 監視している旨の告知行為(行動調査など)
  3. 面会・交際・その他義務のないことを行うことの要求
  4. 著しく粗野な言動・著しく乱暴な言動
  5. 無言電話、連続した電話、ファックス・電子メール
  6. 汚物・動物の死体等の送付等
  7. 名誉を害する事項の告知等
  8. 性的羞恥心を侵害する事項の告知等

このように、見ての通りSNSなどを悪用したネットストーカー被害については、規制項目に入っていないのです。

例えば、拒否しているにもかかわらず、連続してSNSを送信するような行為については、ストーカー規制法によってネットストーカーを撃退することができないのです。

SNS対応型のストーカー規制法の検討について

SNSについては皆さんもご存知の通り、広く一般に普及している情報伝達手段であり、今や生活に不可欠と言っても過言ではないでしょう。この状況から考えて、今後もSNSを利用したネットストーカー被害は増加すると考えられます。

そこで国は以下の2点の角度から、ストーカー規制法の改正を検討しています。

SNSを電子メールと同様に規制する

電子メールの連続送信が規制に加えられた経緯と同様に、ストーカー規制法第2条第1項5号に「SNS」と追加することが検討されています。

広い視野で規制する

電子メールの規制を追加した当時には、SNSは世の中には普及していませんでした。

これを考えると今後科学技術の発達によって、SNSを超えるような別の情報伝達ツールが開発される可能性も考えられます。

例えば、現状でもSNSだけではなく、ホームページや掲示板、2chなど様々なツールを使ってネットストーカー行為を行っている加害者もいます。となれば、将来的なことを考えると個別のツールを規制するのではなく、意思の伝達表示手段を包括的に規制するべきではないか、との検討もされています。

現状でSNSによるネットストーカーに、ストーカー規制法を適用するためには

このように、SNSの追加が検討されているものの、現状ではまだ盛り込まれていないため、SNSへの連続送信だけをもってストーカー規制法によって規制することはできません。
ただ、ネットストーカーがエスカレートして、つきまといや待ち伏せ行為にまでなれば、そこでストーカー規制法によって規制してもらうことができます。

SNSによるネットストーカー被害には「禁止命令」が有効

このようにSNSによるネットストーカーは、ストーカー規制法によって直接的に規制をすることが難しい状況です。そこで、まずはこのような状況に陥ったら、すぐに弁護士に相談をして「禁止命令」を使うことをお勧めします。

禁止命令とは、簡単に言うと、ネットストーカーの行為がエスカレートしてつきまといなどに発展した場合に、加害者に対してその行為を禁止する命令のことで、次のような流れで命令が発せられます。

  1. 被害者からの被害の申告
  2. 警察本部長等がその行為者に対して警告を行う
  3. 警告に従わなかった場合、都道府県公安委員会が、聴聞手続を実施の上、罰則で担保された禁止命令等を行う
  4. 被害者の身体の安全等を確保するため緊急の必要がある場合には、 警察本部長等は警告や聴聞を行うことなく仮の命令を発することができる
  5. 都道府県公安委員会は、仮の命令があった日から15日以内に意見の聴取を行うことにより、聴聞を行わないで 禁止命令等を行うことができる

ネットストーカーの中には、自分自身がネットストーカー化しているという自覚が欠如している状況の人がいるため、この手続きによって警察から警告してもらうことで我にかえる人もいるそうで、これによりある程度の被害はおさまるようです。

SNSによるネットストーカーを、裁判によって「接近禁止」にする方法もある

SNSによるネットストーカーをストーカー規制法以外で撃退する方法として、「仮処分命令」というものがあります。これは裁判所に対して申し立てることで「ネットストーカーが被害者の半径○メートル以内に接近することを禁止する」という命令をネットストーカーに対して発してもらう手続きのことです。

万が一、接近禁止命令に違反して接近した場合は、脅迫罪など他の刑法での立件が容易になるため、事態を解決しやすくなります。
なお、仮処分の申し立てについては弁護士に相談することをお勧めします。費用としては、弁護士によっても多少異なりますが、20万円〜30万円程度を想定しておくと良いでしょう。

決して安い金額ではありませんが、ネットストーカー行為は「命」に関わる問題ですので、費用のことは気にせず、まずは早めに弁護士に相談しましょう。