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吉野家のアルバイト定員による『テラ豚丼』動画炎上事例

最近ではyoutubeやニコニコ動画などの動画投稿サイトに、自身で撮影した動画を投稿し、それによる広告料収入で生計を立てている「ユーチューバー」なる人たちも出てきているそうです。それによって動画の質やクオリティがどんどん高まって、コンテンツとしての完成度が高まっていくのであれば、それはとても歓迎すべきことです。

けれども中には、ただ注目を集めるためだけに、行きすぎた撮影方法で動画を撮影し投稿するようなケースも出てきていて、度々メディアでも問題視されています。
そんな中、最近特に目立つのがアルバイト定員による不適切な投稿です。

例えば、飲食店の厨房でシンクにお湯をためてそこに浸かった写真をtwitterに投稿し、その企業が謝罪するまでに至った事例は記憶に新しいところです。
また、それに似た事例で、もっと悪質なものがありました。

吉野家のテラ豚丼問題とは


出典:https://www.yoshinoya.com/

その舞台となったのは、今や誰もが知っている牛丼チェーンの吉野家です。この吉野家のアルバイト定員が、その店舗の厨房で豚丼を山盛りに盛った状態の動画を「テラ豚丼」と称してニコニコ動画に投稿し、その動画を見た視聴者から、不衛生だ、とのコメントが相次ぎ、最終的には吉野家自体にもメールや電話でこの動画に対する問い合わせがあったそうです。

実際の動画を見た人によると、丼に一度乗せた肉が丼の縁を伝ってまだ提供前の豚丼の具が入っている鍋の中に落ちていく様子が映っていたようで、どう見ても不衛生だったとのこと。

ちなみに、その後の調べでは、その鍋は豚丼を煮る大鍋を洗浄する際に使用している保温鍋だったことがわかり、投稿されたのが客の少ない深夜だったことがわかりました。
他にもサラダにコーン一缶を丸ごと入れた「テラ生野菜」なども作成していたとのこと。
この問題により、吉野家はネット上に謝罪文を掲載して謝罪しなければならないほどまでに大きく問題が発展してしまいました。

騒動を大きくした原因はネットによる情報拡散

このような一人のアルバイトのモラルのない行動で、大企業が謝罪する羽目になった原因は、ネットによる情報拡散です。

そもそも動画を投稿した本人は、おそらくここまで問題が大きくなるとは考えていなかったことでしょう。事実、この動画は11月30日にアップロードされたのち、問題が公になった12月1日には本人により削除されています。
おそらく本人もこれで収まったと思ったはずです。けれども、ここからがネットの怖いところです。

ネットに投稿した動画は、視聴したユーザーがその動画自体を抜き取って自身のパソコンやスマホにダウンロードすることができるのです。そのため、このテラ豚丼動画をダウンロードしていたユーザーが、youtubeに再投稿し、それを見た他のユーザーがブログやmixiなどでさらに話題として取り上げため、本人が情報をすでに削除したにもかかわらず、情報拡散を止めることができなかったのです。

このように、ネット上に投稿した動画や画像は、他人に勝手に他で使用される恐れがあるため、安易に投稿すると取り返しのつかないことになります。

ネットに対する意識の低さ

この一件について、吉野家は「全社を挙げて該当店舗・従業員を特定し、確認が取れ次第厳正に処分する。会社としても、再度従業員教育を徹底する」とコメントしました。確かにその通りですが、ただ果たしてこの問題は一企業だけの問題と考えて良いのでしょうか。

そもそも、このような動画を撮影するという行為に及ぶこと自体、社員教育云々の前に、通常の社会教育として備わっているべき基本モラルではないでしょうか。

つまり、こんなレベルのことは、会社が教えることではなく、家庭や義務教育レベルでちゃんと教えるべきことでしょう。

ネット投稿に対する教育の必要性

そしてもう一つの問題点は、ネットへの投稿に対する認識の甘さです。ネット投稿系の動画サイトは、誰でも気軽に投稿できるため、そのリスクを深く考えず安易に投稿する人が多くいます。

けれども、こういった動画投稿サイトに動画や画像を投稿するということは、「今後一生消せなくなる可能性がある」というリスクもよく理解する必要があります。今回の事例のように、一旦投稿した動画はたとえ一日だけで削除したとしても、誰かにダウンロードされてしまえば、もう自分の手で管理することはできなくなります。

このようなネット投稿に対するリスクについては、知らない人がたくさんいるようですので、各企業での社員教育を徹底させるのはもちろんの事、学校レベルでも今後はこういったネット投稿に対するリスクや怖さといったものを正しく教えていく必要があるでしょう。

まとめ

このように吉野家のテラ豚丼問題を紐解くと、その問題点は、人としてのモラルの低さと、ネット投稿に対するリスクの認識の甘さが原因だったといえるでしょう。せめてどちらか一つの認識でもあれば、ここまで問題は大きくならなかったでしょう。

今回はたまたま吉野家がその舞台となりましたが、これはどの企業でも起こり得る問題ですので、社内教育の際に徹底させるなど必要な対策を講じるようにしましょう。