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法的手段によって誹謗中傷ブログを削除する方法について

誹謗中傷ブログを削除
皆さんの中にも自分のブログを持っているという人は多いのではないでしょうか。

ブログサービスはほとんどの機能が無料で使用できるため、今や誰でも気軽に自分のブログを持てる時代となりました。そんな中、このブログ上においても誹謗中傷する内容の記事や画像を投稿する「誹謗中傷ブログ」の被害が増えています。

ブログの場合は個人が運営しているため、ブログを書いている個人に対して削除請求をしても、そう簡単には削除してもらえません。
ではもしもブログに誹謗中傷する投稿をされた場合、法的手段によって削除させるためにはどうしたらよいのでしょうか。今回はその方法について解説したいと思います。

Contents

ブログの開設者に削除するようメッセージを送る

まずはブログを開設している人自身に対して、記事を削除するようメッセージを送ってみましょう。

強い意思を持って誹謗中傷しているような場合は、本人に削除を促したとしても無駄ですが、中には自分の書いている記事が他人の誹謗中傷やプライバシー侵害になっているということに気がついていないケースも多々あります。

例えば、知り合いのfacebookなどSNSで公開しているような写真を勝手にブログに転用しているような場合や、自分のブログで使っている原稿を勝手にコピペされているようなケースについては、理由を説明して削除をお願いすることで、意外と消してくれることもあります。

特に知り合いの開設しているブログについては、いきなり法的手段を講じることは難しいため、まずはメッセージを送って穏便に解決できるよう試みてみましょう。

ブログの運営会社を特定する

本人へのメッセージ送信で穏便に削除してもらえない場合は、いよいよ法的手段に向けて動くこととなります。

誹謗中傷ブログを削除するためには、まずそのブログの運営会社を特定してコンタクトを取る必要があります。ブログの運営会社はブログのアドレスなどを見るだけでも比較的簡単にわかります。
例えば、有名なブログ運営会社には以下のようなところがあります。

主なブログ運営会社

  • アメーバブログ
  • ライブドアブログ
  • seesaa
  • yahooブログ
  • はてなぶろ
  • Blogger

ブログ運営会社に削除請求をする

ブログ運営会社が特定できたら、プロバイダ責任制限法に基づく送信防止措置の申出を行います。

このことをいわゆる「削除請求」と言い法的手段となります。削除請求のやり方については、ブログ運営会社によって異なりますが、概ね以下のどちらかとなります。

情報提供フォームからの削除請求

ブログ運営会社が誹謗中傷ブログの削除請求用に、専用の入力フォームを設けています。ここに以下のような内容を入力して送信することで削除請求が可能です。

  • 誹謗中傷ブログのURL
  • 誹謗中傷の内容、侵害されている権利など
  • 削除してほしい内容とその理由

ブログ運営会社によっては、削除専用のフォームではなく、一般の問い合わせフォームから入力していく場合もありますので、削除請求する場合は、少なくとも上記の内容を盛り込んだ上で送信するようにしましょう。
ただ、こうしたオンラインによる削除請求は対応が遅くなったり、本腰を入れて削除に動いてもらえないケースも多々あります。そのため、これらの手続きで削除に応じてもらえなかったり、リアクションがない場合は、次の方法により削除請求をします。

送信防止措置依頼書の送付による削除請求

よりブログ運営会社に削除してほしい旨を強く訴えるためには、送信防止措置依頼書を送付することで対応してもらいましょう。

送信防止措置依頼書については、法的に書式の制限はありませんが、ブログ運営会社によっては自社のフォーマットがあるケースもありますので、事前にサイト上で確認しておきましょう。もしも書式がない場合は、最低限以下の内容を盛り込んだ送信防止措置依頼書を作成する必要があります。

送信防止措置依頼書の必須記載事項について

  • 削除請求者の氏名、住所、連絡先及び捺印
  • 誹謗中傷ブログのURL及び当該記事が掲載されているURL
  • ブログの具体的にどの部分のどの情報が誹謗中傷に該当しているのか
  • どのような権利が侵害されているのか(プライバシー侵害、名誉毀損、著作権侵害など)
  • なぜ権利が侵害されたと主張するのかの理由
  • 発信者に対して通知されることに対する同意(署名捺印)

これらの内容を必ず盛り込むようにしましょう。また、送信防止措置依頼書は法的手段であるため、これにより権利を行使するためには、以下のような添付書類が必要となります。詳しくはあらかじめブログ運営会社に確認して下さい。

送信防止措置依頼書に添付することになる書類関係について

・発行から3ヶ月以内の印鑑登録証明書1通(よって送信防止措置依頼書への捺印は全て実印で押印することになります)
・運転免許証、保険証、パスポート、住民票などの本人確認書類の写し

これらの書類をまとめてブログ運営会社へ送りましょう。なお、送付する際には必ず配達記録の残る郵送方法で発送することをお勧めします。

情報発信者への意見照会

誹謗中傷ブログの内容の権利侵害が明らかな場合は、当該送信防止措置依頼書の送付後、ブログ運営者側で審査の上、即時削除してもらえるケースもありますが、表現が微妙な場合や権利侵害かどうかが曖昧な場合は、ブログ運営者側から発信者に対してあなたのブログに対して削除請求がきている旨を通知し、それに対する意見を求めます。この期間はプロバイダ責任制限法により7日以内と決められています。なおリベンジポルノなどの場合はこの期間が2日以内に短縮されます。

この際、発信者が通知を無視して意見書を提出しないような場合は、そのブログは削除される可能性が高くなります。反対に、意見書を提出したとしても、その内容や主張に法的根拠を欠くような場合は、意見書の有無にかかわらずブログ運営会社側の判断で削除することもあります。

《参考》恐ろしきリベンジポルノの恐怖。被害を受けた場合は、画像や動画の削除を弁護士に相談しよう

それでも削除されない場合は弁護士に相談

この流れを踏んでも削除に応じてもらえない場合は、もはや個人での対応は難しいということになります。その場合は迷わず弁護士に相談するようにしましょう。

弁護士に依頼をすれば、送信防止措置依頼書についても弁護士名で送付してもらうことができるため、ブログ運営会社側にもプレッシャーを与えることができます。また、発信者に対する損害賠償請求を検討している場合は、発信者情報開示請求も同時に行っていく必要があります。

どちらにしても、法的手続きが複雑化していきますので、まずは弁護士に相談するようにしましょう。