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ステルスマーケティングで炎上した海外事例

一般消費者が口コミやレビューなどを参考にして商品やサービスを見極めるようになってから、徐々にステマを利用する企業が増えてきました。ステマは第三者を装って商品などをPRできるため、消費者に対する宣伝効果はとても高くなります。

ただし、それはあくまで消費者がその口コミやレビューを「第三者のもの」だと信じている場合に限られます。もしもそれがステマであるとバレてしまったら最後、一転してマイナスとなり最悪の場合炎上にまで至る可能性があります。
そこで今回はステルスマーケティングがバレて炎上することが多い、海外の事例をご紹介したいと思います。

Contents

ステマ用ブログがバレて炎上

アメリカの小売チェーン会社がイメージアップを図るために、架空のカップルをでっち上げてステマ目的のブログを開設しました。

そこで、自社の商品に対して肯定的な内容ばかりを投稿していたところ、これを不審に思った雑誌社や消費者団体が詳細を調べて、当該ブログがステマであることを突き止め公表しました。
カップル自体が実在しない完全な作り話だったこともあり、避難が集中、さらに、CEOが数日間沈黙していたことも相まって、あっという間にネット炎上となりました。これにより、イメージアップするためのステマが、一転して大幅なイメージダウンとなってしまったのです。

ステマがwhoisでバレて炎上

携帯ゲーム機を販売する企業のマーケティング会社が、販売促進を目的としてステマのファンサイトを立ち上げました。そこで男はファンになりきり、商品について肯定する内容の書き込みをするほか、ゲーム機を親にねだる方法などを公開していました。

ただ、その内容があまりにも専門的すぎたため、不審に思ったユーザーがドメイン情報検索サイトwhoisで検索したところ、マーケティング会社の情報が登録されていることが判明し、これによりステマが発覚しました。

これにより販売元の会社まで、ネット上で謝罪する騒動にまで発展しました。このように、whoisを使えば誰でも簡単に相手方のドメイン情報を検索できるため、怪しい口コミを発見した場合は、そのドメインを検索してみると良いでしょう。

架空の評論家をでっち上げて炎上

アメリカのある映画会社が、自社の映画のPRの一環として、評論家に自社の映画を褒めさせて観客動員数を増やそうと画策しました。

ただ、この際に執筆した評論家は実は全くの架空の人物で、その内容は映画会社が捏造したものであることが新聞記者の取材によって明らかとなり大炎上することとなりました。
なお、本件事案はあまりに悪質なステマ行為だったため、炎上だけでは済まされず消費者から告発されるに至りました。さらに、訴訟大国アメリカだけあって、観客からも損害賠償を求める訴えを起こされたのです。

最終的には和解したそうですが、賠償金として観客一人に対して5ドル、総額150万ドルもの賠償金が発生するまでに問題が大きくなってしまいました。
このように消費者の期待を大きく裏切る行為は、ステマによって会社に多大な損害を与える結果を招いてしまうのです。

商品PR目的でブロガーに利益供与して炎上

アメリカのある飲料メーカーが商品のPRの為にブログを活用したステマを企画。影響力の大きい個人ブロガーと独自にコンタクトを取り、利益供与する見返りとして商品をブログでPRするよう依頼しました。

ただ、普段アクセス数が多いブログだからこそ、こういった不自然なPR投稿はすぐに不審に思われ、最終的には消費者にステマがバレる結果となってしまいました。このように商品のPRにステマを活用しようとする企業は多いようです。

ステマが成功すれば、テレビでCMを流すよりもよっぽど低コストで大きな効果を得ることができますが、その反面、万が一消費者にステマがバレてしまうと、完全に逆効果となってしまうのです。このようにステマは一種の「諸刃の剣」であるともいえるでしょう。

なぜステマは無くならないのか?

このように海外では比較的大企業とも言える企業でもステマを活用して問題となるケースがあるから驚きです。

ではなぜそうまでしてステマをしようとするのでしょうか。

それは、ステマによる販促効果やイメージアップ効果が非常に高いからでしょう。ステマは消費者が第三者の見解として捉えるため、一般的な企業広告や商品PR広告よりも真実性が高く見られるなど、その効果が抜群なのです。それに加え、ステマにかかる経費は非常に安価なため、販促活動としてはつい手が出てしまうのです。

また、ステマは「どうせばれないだろう」という企業側の甘い認識もこれを後押ししていると思われます。ただ、最近の消費者は企業側が考えるほど単純ではありません。

不自然な投稿は比較的すぐにバレるようになってきていますので、今後はこれまでのようにステマが横行するのはかなり難しくなってくると考えられます。
皆さんも、口コミやレビューを参考にする際には、その内容に不自然な点がないかどうか、落ち着いてしっかりとチェックするようにしましょう。